■精神科に転職してみたいけど、向き不向きがある?
■病院見学だけじゃわからない…
精神科看護師は、看護の内容が一般科とは違います。
患者さんの内面に向きあって、生活面を支えるのが主な仕事になります。
でも実際のところ、「自分にあっているかな?」と不安を感じるかたもいるはず。
この記事を読めば、精神科看護師に向いている人、向いていない人の特徴について分かります。
- 「看護師」をするのは生活のためと思える人
- メンタルが強い人
- 看護技術(点滴や処置介助)のスキルアップは不要と考えられる人
- 患者さんの小さな変化に敏感に気づける人
- 患者さんの感情に巻き込まれず、冷静に対処できる人
- 一般科での技術に固執する人
- ストレス耐性が低い人
- 感情的になりやすい人
- 常識的な真面目な人
あなたがどちらに当てはまるか、ぜひチェックしてみてください!
あづさ@アラフィフ看護師
小さな精神科病院で7年間勤務。半径1メートル以内の独断と偏見のもとに書いてます。
精神科看護師に向いている人
精神科看護師に向いているひとは下の5つです。
- 「看護師」をするのは生活のためと思える人
- メンタルが強い人
- 点滴や処置介助の看護技術のスキルアップは不要と考えられる人
- 患者さんの小さな変化に敏感に気づける人
- 患者さんの感情に巻き込まれず、冷静に対処できる人
「看護師」をするのは生活のためと思える人
精神科看護師に向いている人は、「看護師は生活のため」と割り切れる人です。
精神科の現場では、ほかの科と違って技術や目に見える成果があまり感じられないことが多く、やりがいや達成感を求めると、挫折することがあります。
けれど仕事は生活の糧であり、経済的な安定が第一と考えられる人は、その環境でも続けやすいです。
精神科では患者さんの症状が劇的に改善することは少なく、また感謝されることも少ないです。
そういった中でも、「この仕事は生活のためだから」と割り切ることで、長く働き続けることができる人が多いです。
精神科看護師に向いているのは、やりがいを追い求めるよりも、看護を生活の手段と割りきれる人です。
メンタルが強い人
精神科看護師に向いているのは、強いメンタルを持ち、困難に直面しても折れないこころの持ち主の人です。
精神科では、患者さんの感情に巻き込まれることが多く、精神的な疲労やストレスが蓄積しやすい環境といえます。
そういったストレスがあるなかで、精神的な強さがある人は、冷静でいられるだけでなく、自分のこころを守りながら業務をこなせます。
患者さんからの厳しい言葉や理不尽な態度に対しても、動揺せず、冷静に対応できる人はメンタルが強い証拠です。
こういった力がある人は、ストレスを乗り越えて安定した看護を提供し続けられます。
精神科看護師には、困難な状況でも心が折れない、強いメンタルを持っていることが大切です。
点滴や処置介助などの看護技術のスキルアップは不要と考えられる人
精神科看護師に向いているのは、点滴や処置介助などの看護技術のスキルアップは不要と考えられる人です。
精神科では、点滴や処置介助が少なく、ほかの診療科と比べて技術的なスキルアップの機会が少ないです。
そのため、スキル向上よりも、患者さんとのコミュニケーションや心のケアに重点を置ける人が精神科看護師に向いています。
精神科では注射や採血の技術を磨く機会がほとんどなく、注射や採血業務に向上心が強い人には物足りなく感じるかもしれません。
しかし、患者さんの日々の生活を支えあうことに喜びを感じられる人には適した環境です。
技術のスキルアップを求めない、患者さんとの関わりを大切にする人こそが、精神科看護師に向いています。
ただ、精神科患者さんも高齢になってきているので、内科的な疾患を抱えるひとが多くなってきてます
患者さんの小さな変化に敏感に気づける人
精神科看護師に向いている人は、患者さんの小さな変化に気づくことができる人です
精神科の患者さんは、感情や表情、言葉などがわずかに変化することがあります。
ちいさな変化は大きな問題の前兆である場合があり、早期に気づくことで事態の悪化を防げます。
患者さんの小さな変化のサインを見逃さないことが大切です。
普段は無口な患者さんが話し始めたり、逆に会話を避けるようになったりするなど、小さな変化に敏感に反応できる人は、トラブルを未然に防ぐ力があります。
この気づきが、患者さんの健康と安全を守れます。
患者さんの小さな変化に気づける人は、精神科看護師に適してます。
自己管理がしっかりできる人
精神科看護師に向いているのは、自分の心身の管理がしっかりできる人です。
自分を守ることが、良い看護につながるからです。
精神科では、看護師自身が精神的に疲弊しやすい環境です。
患者さんの感情に引きずられたり、ストレスをためこむと、看護の質が落ちてしまいます。
自己管理ができる人は、自分を守りながら他者を支えられます。
仕事後に趣味やリラックスする時間をしっかり確保できる人は、感情の切りかえが上手です。
また、定期的に休息をとれれば、燃え尽き症候群になりにくく、長く精神科看護師を続けることができます。
自己管理がしっかりできる人は、自分の健康と感情を守りながら、患者さんにも安定した看護を提供できるので、精神科看護師にむいています。
患者さんの感情に巻き込まれず、冷静に対処できる人
精神科看護師にむいているのは、患者さんの感情に振り回されず、冷静に対処できる人です。
精神科の患者さんは、怒りや不安、悲しみといった強い感情を持つことが多いです。
その場で感情的になってしまうと、看護師自身がストレスを受け、状況が悪化することもあります。
冷静であることが、適切な看護になります。
患者さんが突然感情を爆発させたとき、看護師が感情的に反応すると、状況が悪化します。
しかし、冷静に対応できる人は、患者さんを落ち着かせることができ、その場を安定させられます。
患者さんの感情に巻き込まれず、冷静に対応できる人は、精神科の複雑な現場でも適切な判断ができ、向いているといえます。
精神科看護師に向いてないひと
精神科看護師に向いてない人は下記です。
- 一般科での技術に固執する人
- ストレス耐性が低い人
- 感情的になりやすい人
- 常識的な真面目な人
一般科での技術に固執する人
「看護師は一般科での経験が一番」と考える人や、一般科での技術にこだわる人には難しいかもしれません。
精神科看護師には、一般科での看護技術ではなく「人を理解する力」が求められます。
精神科では、技術や知識だけでは解決できない問題が多く、患者さん一人ひとりの心の動きを理解し、柔軟に対応することが必要です。
たとえば、薬を正確に管理するだけではなく、患者さんの不安や心の変化を察知し、適切に声をかけることが求められます。
技術や知識に固執しすぎる人は、精神科で必要な柔軟な対応が難しく、向いていないかもしれません。
ストレス耐性が低い人
精神科看護師は、ストレスに耐えられない人には向いてないです。
なぜならこころの負担が大きいからです。
精神科の現場では、感情の揺れが大きい患者さんを相手にするため、看護師自身もストレスを感じる場面が多いです。
ストレスへの耐性が低いと、燃え尽きやすくなります。
患者さんが突然暴言を吐いたり、感情的になったりする場面がよくあります。
そんな時、冷静でいられないと自分も精神的に参ってしまいます。
怒鳴られたり、拒否されたり、ものを蹴ったり…
ストレス耐性が低い人は、精神科看護の厳しい環境に耐えられず、向いていないと感じるかもしれません。
感情的になりやすい人
感情的になりやすい人は、精神科看護師に向いていません。
精神科では冷静さが必須だからです。
精神科の現場では、患者さんが感情的になる場面が多々あります。
看護師が同じように感情的になってしまうと、かえって状況を悪化させてしまうことがあります。
患者さんが怒りや不安を表現したときに、看護師が一緒になって動揺してしまうと、落ち着いた対応ができず、患者さんの信頼を失うこともあります。
感情的になりやすい人は、冷静さを保つことが難しく、精神科看護では難しい場面が出てきます。
精神科看護では冷静な対応が求められます。
常識的な真面目なひと
精神科看護師には、常識的で真面目すぎる人は向いていないかもしれません。
精神科の現場では、柔軟な対応力や感情の揺らぎを認めることが必要になるからです。
精神科の患者さんは、時に一般的な社会のルールや常識に従わない行動を取ることがあります。
看護師としてそのような状況に真面目で厳格な態度では、患者さんの行動や言動に対してストレスを感じたり、反応しすぎてしまうことがあるのです。
規則に厳しく真面目に「患者さんはこうあるべきだ」という固定観念を持ってしまうと、現場での柔軟な対応が難しくなります。
患者さんの行動が予定通りでないと、余計にストレスを感じてしまい、それが看護師自身のメンタルに悪影響になります。
精神科看護師は、常識的で真面目なだけでは対応しきれない場面が多いため、柔軟な考え方と対応が求められます。
思いもしなかったことが起こるのが面白い!と思えるかたは向いてます✨️
精神科の働きかた
精神科の具体的な働きかたは下記の3つです。
残業はほぼなし、定時きっかりあがり
精神科看護師は、残業がほぼなく定時できっかりと仕事を終えることができるのが特徴です。
ワークライフバランスを大切にする環境が整っています
精神科では、緊急の処置や突発的な手術がほとんどなく、業務はスケジュール通りに進むことが多いです。
精神科のケアは長期的な視点で行われるため、急な対応を要する場面が少なく、予定通りに業務が進められます。
このため、勤務時間が終わればスムーズに交代でき、看護師自身の生活をしっかりと守ることができるのです。
〇〇時に△△をする、というふうに、
業務にタイムスケジュールがありました
一般病棟では予期せぬ患者さんの急変対応や残業が日常的に発生しますが、精神科ではそういったケースが少ないため、時間通りに業務が進むことがほとんどです。
患者さんの様子を定期的に確認するルーチン業務が中心であり、次の勤務者に引きつぎをしっかり行うことで、定時きっかりに退勤できます。
家庭やプライベートな時間をしっかり確保でき、看護師は心身の健康が保てます。
精神科では、残業がほぼなく定時に退勤できるので、仕事とプライベートのバランスを取りながら働くことができます。
定時になったら、なんの後ろめたさもなく、気持ちよく上がれます。
定時が17時や16時30分、という病院もあります!
看護業界内ではなかなか聞きませんね✨️
夜勤での休憩もしっかりとれる
精神科看護師の夜勤でも、休憩時間がしっかりと取れるのが一般的です。
これは、身体だけでなく、心のケアにも万全の状態を保つために大切です。
精神科の夜勤は、一般病棟に比べて緊急対応が少ないので、落ち着いた環境です。
休憩は看護師が、患者さんの感情や精神状態に常に寄りそいながら仕事を続けるために、こころと体をリフレッシュする時間が必要です。
そのため、休憩時間をしっかり取れるように業務が調整されています。
精神科の夜勤では、患者さんの状態が安定していることが多く、定期的な巡回や見守りが中心です。
そのため、夜勤中でも看護師はしっかりとした休憩を取れるので、心身をリセットして次の勤務に備えることができます。
休憩時間が確保されていることで、看護師は患者さんに対して一貫して安定した看護ができます。
こころの健康を守るための休憩は、精神科ならではの大切な業務のひとつです。
私が勤めていた病院の夜勤の休憩は、
仮眠休憩3時間のほかに巡視の合間時間にも休めてました
休日が多い
精神科病院は、休日が多いことが特徴です。
精神科看護師のこころのケアに対する休息が必要だからです。
精神科看護師は、患者さんのこころに寄りそい、時には深い共感を必要とするため、感情労働の負担がとても大きい科です。
身体的なケアだけでなく、精神的なサポートをするためには、看護師自身が心身ともに健康である必要があります。
一般科に比べて休日が多く設定されているのは、看護師のこころのリフレッシュが業務の質を保つために欠かせないからです。
人手不足、という側面もあるとは思いますが…
毎日ネガティブな感情にさらされ続けると、精神科看護師自身が燃えつきてしまいます。
休日が多ければ、看護師は自分のこころと向きあい、リフレッシュする時間を確保することができ、患者さんにより良い看護ができます。
休日が多いのは、看護師自身のこころを守り、仕事を長く続けるための「自己メンテナンス」のひとつです。
精神科看護師に休日が多いのは、看護師自身のこころの健康を守り、いい看護を提供し続けるために必要不可欠だからです。
休むことが、より良い看護につながっていきます。
私がいた病院では、
公休は土日祝日分あり、
夏休み・正月休みそれぞれ3日ずつありました!
精神科看護師として働くメリット
ワークライフバランスがとりやすい
精神科看護師は一般科と比べ、ワークライフバランスがとりやすい環境です。
精神科病院では定時に上がれるので規則的な生活リズムを保ちやすい職場が多いです。
残業も少なく、家庭やプライベートを大事にできるので、ライフステージにあわせた働きかたが可能です。
子育てや介護をしながら働く看護師も精神科には多く、出産後の復職に選ぶ人もいます。
精神科は身体的ケアに関わる業務が少ないため、体力負担も抑えられる点もメリットのひとつです。
ただ小さな病院だと、患者さんが高齢になり、
介護が必要になっていることもあります…
精神科看護は生活とのバランスを大切にしたい人にはピッタリの選択肢です。
休憩がしっかりとれ、リフレッシュできる時間がある
精神科の勤務では一般科とは違い、休憩がしっかりとれ、リフレッシュできる時間があります。
一般科では業務が多く、昼休憩も短時間で済ませる必要があります。
精神科病棟は急変が少ないため、スケジュールに沿ってしっかりと休憩がとれる職場が多いです。
昼休憩も「お昼ごはんをかきこむ時間だけ」といった忙しさが少なく、十分な休憩を確保しやすいため、身体的にも精神的にもリフレッシュできます。
和室の休憩室にはこたつがあり、冬になるとみんなで昼寝してました✨️
休憩がしっかりと取れるので心身の負担が軽減され、患者さんに対してもよい看護を提供できることが、精神科の大きな魅力です。
人間の内面に深く関われる
精神科看護師としての最大の魅力は、患者の内面に深く関わり、心理的な支えとして寄りそうことができる点です。
精神科では患者さんのこころの状態や感情、思考パターンに焦点を当てた看護が求められます。
患者さんの日常生活の変化や感情の波に寄りそって、治療をサポートする役割だからです。
患者が不安定な精神状態から少しずつ落ち着きを取り戻し、自己を取り戻していく過程に立ち会うことができます。
なかなか難しいですが…嬉しい瞬間です
患者のこころの支えとなり、内面に寄りそえる精神科看護は、ほかの診療科にはない特別な魅力です。
まとめ
精神科看護に興味があるけれど「自分に向いているのか」「実際の仕事内容が不安」って悩みますよね。
精神科はほかの診療科と異なり、患者さんのこころのケアが中心であり、独特なスキルや忍耐力が求められます。
自分にあっているか、わからないかたもいると思います。
そんなときは、看護師専門転職エージェント【レバウエル看護】に相談してみるのもひとつの方法です
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